(4)佐原の大人形について

佐原の大人形

佐原の大人形には、鯉や鷹、おとぎ話の浦島太郎などがありますが、意外と多いのが皇祖系の人形です。手作りの時代には、菊に猫、鯉の滝登り、巫女舞などの練物(仮装、山車、囃子などが行列を作って氏子圏を練り歩くことをいいます)であったものが、明治以降に作られた人形の多くが皇祖系の神武天皇、仁徳天皇などであり、また、南朝系の楠木正茂や楠木正行などで、これは明治維新後、国家神道政策が浸透し、その影響が大きかったのではないかと思われます。神の依り代という考えから、高く聳やかして神々の注視を惹こうとしてその当時の人たちはどのような発想をして作ったのか、興味をひかれます。(中国の三国志などの英雄が、人形になっていないのも何かわけがあるのでしょうか?)

山車の彫刻

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彫刻は太閤記、源平盛衰記、三国志などの説話ものや、獅子、龍、鷹などの鳥獣を題材にしたものがケヤキ材の木地を生かし、石川三之助、小松光重、金子光晴など、名工と呼ばれた彫工の手による作品が数多く残されています。この彫刻が比較的簡素な造りとなっている山車本体を重厚に見せているのです。この彫刻をまじかで見られるチャンスは、山車の番組(整列)をしたときです。各町内の山車が、全て見られるため、ゆっくりと精巧な彫刻を見ることができます。

佐原囃子

秋祭り 踊り

佐原囃子は日本三大囃子の一つで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。情緒的なメロディーを主体とする独特の祭り囃子です。佐原囃子を演奏する囃子方は、歌舞伎などと同じように「下座」と呼ばれ、笛5-6人、大鼓1人小鼓4-5人、大太鼓1人、小太鼓1人、すり鉦1人の15人前後で構成されています。「役物」、「段物」、「端物」などにわかれており、それぞれの場所、状況等に応じて演奏されます。山車の番組(決められた順番に従って整列)が行われて、「通し砂切(さんぎり)」が演奏され、そして軽やかな「馬鹿囃子」で山車が動き出します。これが[役物]といわれる曲です。
各山車ごとに乗っている下座連の特徴と技量が披露される場ともなっています。