(3)馬場本店酒造

香取の酒づくり

 馬場本店は、天和年間(1681~1683年)、初代善兵衛が大和国(奈良県)葛下郡馬場村から出て、幕府直轄地として繁栄していた佐原の地で糀屋(こうじや)を開いたことから始まったと言われます。初代より糀屋善兵衛を屋号として代々善兵衛を襲名し、今から170年ほど前の天保十三年、五代目善兵衛の時に酒造りを始めました。そんな歴史が「糀善(こうぜん)」という銘柄にもうかがわれます。明治15年には、旧幕臣の勝海舟が当蔵にひと月ほど逗留し、掛け軸を残しています。このことに因んで名づけられた名酒でが大吟醸「海舟散人」です。
十五代目の現当主は、従来の出稼ぎ杜氏による酒造りを止め、自社杜氏と自社蔵人による醸造にこだわり、自らが納得できる酒造りを日々追い求めています

香取の酒づくり
 
 

 馬場本店には日本酒のほかにも約160年におよぶベストセラー、「最上白味醂」があります。
この白味醂は、昔から極めて高い評価を受けてきました。明治36年7月には皇族載仁(ことひと)親王から第5回内国勧業博覧会において「褒状」をいただいています。また、大正4年のサンフランシスコ万博においては「ゴールドメダル」を受賞しています。
 昔も今も、佐原近郷の料理屋はもちろん東京・横浜など関東近隣、さらには全国におよぶ一流料理屋の評価が極めて高く、「馬場の味醂でないといい味がでない」と注文が絶えません。調味料である味醂の品質が変わると料理の味が変わってしまうため、昔ながらの旧式の手作り製法で造りつづけています。穏やかな香りと自然な甘み・濃厚な旨味が生きた上品な味わいの逸品を、ぜひお試しください。